蒸気機関車


1号機

製造年、製造所など不明
全長3785mm、全幅1758mm、キャブ高2498mm、全高(煙突)2620mm
整備重量6t 使用気圧10気圧

 元 東洋活性白土専用線(新潟県糸魚川市)の1号機。仏国ドコ―ビル社製SLをコピーした形状ですが、製造年や製造所、同線以前の来歴も不明の謎多き機関車です。機構や部品に不思議な点が多く見つかっており、複数の機関車のパーツを寄せ集めて作られたいわゆる「ニコイチ、サンコイチ」ではないかと考えられています。
 同専用線廃止後、糸魚川市内で静態展示を経て、1999年にまきば線入線。ボイラ新造など徹底したレストアを経て2023年に動態復活しました。

3号機

1939年 大阪・楠木製作所 製(製造年に諸説あり)
整備重量3.5t 使用気圧8気圧

 台湾・基隆炭鉱で石炭輸送に使われていた蒸気機関車。1972年に軽便鉄道の愛好家がつくる「全日本小型機関車研究会」の手で日本に里帰り。1973年に同研究会から羅須地人鉄道協会の手に引き継がれました。
 四角い形状の「ベルペア火室」が特徴。蒸機運転日には「ぷぅーっ」という太く低い汽笛の音を響かせます。
 国鉄・小倉工場や松任工場でも修理歴あり。

6号機

1939年 大阪・楠木製作所 製(製造年に諸説あり)
整備重量3.5t

 3号機と同じく、台湾の基隆炭鉱で使われていた兄弟機関車。炭鉱の専用線が廃線となった1978(昭和53)年に当会の手で日本に里帰りしました。
 最初の活動地となった東洋活性白土(株)専用線で3号機とともに活躍。3号機と比べ煙管が細く、糸魚川時代から「圧が上がりにくい」「煙が運転室に逆流してくる」「ボイラ給水装置がときどき不調になる」と機関士泣かせの機関車でした。
 2024年より大規模な修繕のため分解整備中。

7号機 “GINGER”

2018年 羅須地人鉄道協会製
全長2,600mm、全幅1,500mm、高さ2,100mm、整備重量2.1t、動輪直径380mm、ハックウォース式弁装置

 羅須地人鉄道協会3両目の自作蒸気機関車。約120年前に日本に輸入された米国・H.K.ポーター社製蒸気機関車(通称「亀の子ポーター」)をもとにデザインされていますが、灯油バーナー焚き炉筒煙管ボイラなど様々な現代技術が盛り込まれています。
低いボイラ位置と大きな木製キャブを装備した「アメリカンスタイル」が外見上の大きな特徴です。

8号機 “BAMBINO”

2020年 羅須地人鉄道協会製
整備重量3t バグリ式弁装置

 羅須地人鉄道協会3両目の自作蒸気機関車。7号機の兄弟機として設計されました。
 蒸気機関車製造の研究のため、8号機は製造時から2023年現在まで様々な改良が加えられてきました。軸配置は0-C-0 ⇒ 0-B-0 ⇒ 0-B-1と2度変更。(軸配置0-C-0時の台枠・動輪・弁装置は9号機に流用されました)

9号機

2021年 羅須地人鉄道協会製
整備重量3t ベーカー式弁装置 + グレズリー式弁装置

 羅須地人鉄道協会5両目の自作蒸気機関車。日本では国鉄C53形以来となる3シリンダー装備機。外側がベーカー式弁装置、内側にグレズリー式弁装置を装備しています。足回りは元8号機のもの。

11号機 “MUFF POTTER”

1983年 羅須地人鉄道協会製
整備重量1.6t 使用圧力10気圧(2018年にエアロコ化)

 羅須地人鉄道協会2両目の自作蒸気機関車。石炭炊き縦型ボイラーに蒸気エンジンを組みあわせて作られた「スチームトラム形」でした。デパートの催事場で展示するため、エレベーターに乗るサイズで設計されました。まきば線に拠点を移すまでは活動の中心的存在として、静岡県富士宮市のテーマパーク「小田急花鳥山脈」や静岡県川根本町の接岨峡温泉などで走りました。
 2018年にボイラに不具合が見つかり、現在は代わりのエアタンクが乗せられ圧縮空気機関車となっています。

12号機 “INJUN JOE”

1981年 羅須地人鉄道協会製
整備重量2t 使用圧力5気圧

 羅須地人鉄道協会最初の自作蒸気機関車。薪焚き縦型ボイラーを中央に配置し、ボイラー右側の蒸気エンジンからベルトドライブにより後部ボギー台車を駆動しています。軸配置は2-B。 
 ボイラの発熱量とエンジンの蒸気使用量、エンジン自体の出力の関係もあり、牽引力は大きくありません。運転の秘訣は「アタマ使うな、マキ燃やせ!」 
 新潟県糸魚川市・東洋活性白土専用線とまきば線開業時に運転が行われましたが、部品故障をきっかけに長らく休車となりました。2019年から若手メンバーの手でレストアが行われています。
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