寒い冬もそろそろ終わり。春が近づいています。冬の間の羅須地人たちの活動を振り返ります。

張り替えられた床板と腐った元々の板
ベテランメンバーのSさんがやっていたのは、木造客車ホハ2の修復作業。この冬の間にデッキの板が張り替えられました!
製造から100年を超えるホハ2はかつて井笠鉄道(岡山県)で使われていた客車です。井笠鉄道廃線後は埼玉県の西武遊園地とユネスコ村を結んだ西武山口線(埼玉県)で、「おとぎ列車」として走りました。その後は西武遊園地内でレストランとして利用されていましたが、2012年に "兄弟客車" のホハ5とともにまきば線にやってきました。
ホハ5の修理はほぼ完了しましたが、「やっぱり2両並んで走っているところを見たいよねぇ」と修復が急がれています。
長年の風雨によりデッキの木材は腐ってしまったため、今冬の作業はデッキを集中して行われました。昨年末、三日月型の床板を張り替えるところからスタート。





大正時代の客車なので使われている材木の寸法は現代の規格材とは違い、柱や床板、羽目板全て製材所に特注し挽いてもらいました。床板の組み込みが終わったら、柱をたて骨組み作り。柱は屋根と床板にホゾ組で嵌め込まれ、金具は外れ止めです。メンバーのHさんも手伝い、固定金具はなるべくオリジナルの物からサビ落しして再利用しました。
骨組が終わったら、羽目板を入れていきます。鋼鉄製の客車とは違い、年月が経つと腐食が進むのが木造客車。「シロアリの巣にならないように」とSさんは防腐処理もおこたりません。

そして表・裏の板が貼り終わり、板張り完成!
カーブを描いた板がなんとも言えず美しいですね。現役時代には通勤や通学する人たちを乗せて走った客車。デッキに立って春風にあたれば、それは気持ちいいものだったことでしょう。ホハ2も本線に出ることのできる日が楽しみですね☺️
冬のコツコツ作業②に続きます。