らす日記 6号機のボイラーがやってきました


 ゴールデンウィークの蒸気機関車運転日を前にして、この度重要な報告です。この度、6号機の新しいボイラーが完成してまきば線にやってきました!
 簡単に6号機のことをおさらいしますと、2023年にボイラーの不具合が見つかり運転休止となりました。2024年7月から分解整備開始。ボイラーは新造することが決まり、大阪の楠ボイラ(株)さんで製造が進められてきました。(詳しい内容はそれぞれ文中のリンクより、過去のらす日記をご参照ください)
 1月に実際の製造に着手されたボイラーは、様々な試験をクリアして大阪の工場から出荷。蒸気機関車ボイラーとしては日本で最新のものとなりました。

 快晴となった4月24日、まきば線にメンバーがぞろぞろと集結。到着をまだかまだかと待ちます。そして大型のクレーンとトラックが到着。荷台にかけられたカバーを外すと、、、
 でました!ボイラーだ!!!いよっ、待ってました!
 さび止め塗装が施されたピカピカのボイラーに、おおおお!と歓声が上がりました。作業は順調で、ボイラーはクレーンで吊り上げられ仮台車へと乗せられました。
 現場で作業に当たったS木さん、「いやぁ新しいものが来るっていうのはウレシイネ〜」。メンバー全員、新しいボイラーに夢中です。
 台湾の基隆炭鉱で使われていた6号機の旧ボイラーは、製造当初から使われているものなのか、台湾時代に交換されたものなのかは不明ですが、少なくとも50〜60年以上は使われていました。腐食したパーツのみを交換して使い続けることも検討されましたが、全体的に鉄板は薄くなっていたため「これから先数十年走らせ続けるなら、ここで一度新しく作り直そうよ!」と新造を決断しました。
 以前当会の1号機のボイラーも作ってくださった楠ボイラさんにお願いし、依頼を受けてくださりました。日本の無煙化から今年で半世紀。蒸気機関車全盛時代の技術者はほとんどいなくなってしまい、技術継承は年々難しくなっています。そんな中でも戦前に設計された古い形状のボイラーを製造できる楠さんは本当に貴重な存在です。
 羅須メンバーのとっちゃん氏が現物を採寸し製造時の図面と照らし合わせながらCADデータを作成、楠ボイラの担当の方に強度計算や法規の問題を検証していただき、元々の形からほぼ変わらないボイラーを作り出すことができました。
 製造方法はリベット打ちから溶接になりましたが、6号機の特徴である「ベルペア式」の火室は健在です。早速ボイラーは機関車に組み付けられ、試運転に向けて準備が進められています。復活も間も無くかっ!

 さて来週5月3〜5日は、待ちに待ったゴールデンウィークの蒸機運転日です。皆様お誘い合わせの上、ぜひご来場ください!


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